上司に意見を言うのって、めちゃくちゃ緊張しません?
毎日40人・年年1万人以上と会話しているRyoです。薬局での経験を通じて、管理薬剤師や医師に意見を伝える場面がよくあるんですが、最初の頃は本当に苦労しました。
「これって改善したほうがいいんじゃないかな」「でも上司に言ったら怒られるかも」「立場的に言いにくい」って悩むこと、ありますよね。私も新人の頃は、明らかに問題があるシステムに対して何も言えなくて、患者さんに迷惑をかけてしまったことがありました。
でも上司への進言って、コツさえ掴めば意外とうまくいくもんなんです。角を立てずに、むしろ感謝されるような伝え方があるんですよね。
なぜ上司への進言が難しいのか?
心理的なハードル
「目上の人に意見するなんて生意気」「自分の立場で言っていいのかな」って不安になっちゃいますよね。特に日本の職場では、年功序列的な雰囲気もまだ残ってるし。
薬局でも、ベテランの管理薬剤師に「この薬歴の書き方、もう少し効率的にできるんじゃないですか?」って言うのに、めちゃくちゃ勇気が必要でした。
相手の立場への配慮不足
上司には上司の立場や事情があるのに、それを考えずに意見しちゃうパターン。「なんで改善しないんですか?」って言われても、予算的な制約があったり、上層部との関係があったり、複雑な事情があるかもしれない。
タイミングの問題
上司が忙しい時、機嫌が悪い時、他の問題で頭がいっぱいの時に進言しても、聞いてもらえない。むしろ逆効果になることも。
効果的な進言の基本原則
上司の立場を理解する
進言する前に、上司の立場や責任範囲を理解することが超重要。管理薬剤師なら薬事法への対応、経営面への配慮、スタッフ管理など、いろんな責任を負ってる。
そういう背景を理解した上で、「管理薬剤師として大変だと思うんですが…」って共感を示しながら話す。
Win-Winの関係を作る
「上司のためにもなる」って視点で進言することが大切。自分の都合だけじゃなくて、上司にとってのメリットも明確にする。
「この改善により、管理業務が軽減されて、より重要な業務に集中していただけるかと思います」みたいに。
事実ベースで話す
感情論じゃなくて、データや具体例を示して進言する。「なんとなく」「個人的に思うんですが」じゃなくて、客観的な根拠を示す。
薬局での例:「先月の調剤過誤が3件あったんですが、そのうち2件がこの工程で発生してまして…」
進言のステップバイステップ
ステップ1:準備段階
進言する前に、しっかり準備する。
現状分析:何が問題で、どのような影響があるか
解決策の検討:具体的な改善案を複数考える
メリットの整理:上司や組織にとってのメリット
リスクの想定:実行する際の課題や障害
薬局での実例:
- 現状:薬歴入力に時間がかかりすぎて残業が多い
- 解決策:テンプレート化、システム改善
- メリット:残業代削減、スタッフの満足度向上
- リスク:初期コストがかかる
ステップ2:タイミングを見極める
上司のスケジュールや機嫌を見て、適切なタイミングを選ぶ。
良いタイミング:
- 朝一番でまだ忙しくない時
- 昼休みなどのリラックスしてる時
- 定期面談や1on1の時
避けるべきタイミング:
- 緊急対応中
- 他の問題でイライラしてる時
- 忙しい時間帯
ステップ3:アポイントメント
いきなり話しかけるんじゃなくて、事前にアポを取る。「お時間をいただいて、業務改善についてご相談があります」って。
この時点で、大まかな内容を伝えておく。「薬歴入力の効率化について」「患者対応の改善案について」みたいに。
ステップ4:進言の実行
実際に話す時のポイント。
導入:感謝の気持ちから始める
「お忙しい中お時間をいただき、ありがとうございます」
現状認識の共有:問題意識を共有する
「最近の業務を見ていて、気になることがありまして…」
提案:具体的な改善案を提示
「こんな方法はいかがでしょうか?」
メリットの説明:上司にとってのメリットを強調
「これにより、○○の効果が期待できると思います」
進言の伝え方テクニック
クッション言葉を活用
「恐れ入りますが…」「お忙しいとは思いますが…」「差し出がましいようですが…」みたいなクッション言葉で、角を立てない。
でも使いすぎると回りくどくなるから、適度に使う。
質問形式で提案
「○○したらどうでしょうか?」って断言するより、「○○という方法もあるかと思うのですが、いかがでしょうか?」って質問形式にする方が受け入れられやすい。
段階的に提案
いきなり大きな変更を提案するんじゃなくて、まずは小さな改善から提案する。「まずは試験的に…」「小規模から始めて…」って段階的なアプローチ。
選択肢を提示
1つの案だけじゃなくて、複数の選択肢を提示する。「AとBの方法がありますが、どちらがよろしいでしょうか?」って。
上司も選択権があると思うと、受け入れやすくなる。
上司のタイプ別アプローチ
論理的思考タイプ
データや根拠を重視するタイプには、数字やグラフを使って説明する。感情論は通じないから、客観的事実で攻める。
「現在の方法では1件あたり15分かかってますが、新しい方法なら10分に短縮可能です」
感情重視タイプ
人間関係やチームワークを大切にするタイプには、スタッフや患者さんのことを前面に出して説明する。
「スタッフのみんなも残業が多くて疲れてるようでして…」「患者さんにもっと良いサービスを提供したくて…」
慎重派タイプ
変化を好まない慎重なタイプには、リスクの少ない小さな改善から提案する。
「まずは1週間だけ試してみませんか?」「いつでも元に戻せるような形で…」
せっかちタイプ
結論を急ぐタイプには、最初に結論を言ってから詳細を説明する。
「薬歴入力の時間を30%短縮できる方法があります。詳しくご説明しますと…」
よくある失敗パターンと対処法
失敗パターン1:批判から入る
「今のやり方はダメですよね」「なんでこんな非効率なことを…」って批判から入ると、上司は防御的になっちゃう。
対処法:現状の良い点も認めつつ、さらに良くする提案として伝える。
「現在の方法も安全で確実だと思います。それに加えて、こんな方法もあるかと…」
失敗パターン2:感情的になる
「みんな困ってるんです!」「もう限界です!」って感情的に訴えると、冷静に判断してもらえない。
対処法:感情は抑えて、冷静に事実を伝える。
「スタッフから相談を受けることが増えていまして、客観的に見て改善の余地があると思います」
失敗パターン3:準備不足
「なんとなく良くないと思うんで…」「詳しくは分からないんですが…」って準備不足で進言すると説得力がない。
対処法:しっかり準備してから進言する。データ、具体例、改善案をセットで用意する。
進言後のフォローアップ
上司の反応を受け止める
「検討してみる」「難しいかもしれない」「もう少し詳しく調べて」など、いろんな反応があるけど、まずは聞いてもらえたことに感謝する。
すぐに答えが出なくても、焦らない。上司にも検討する時間が必要。
追加情報の提供
「もし追加で必要な情報があれば、お調べします」って伝える。上司が判断するのに必要な材料を提供する姿勢を示す。
継続的なコミュニケーション
一度進言したら終わりじゃなくて、継続的にコミュニケーションを取る。「先日の件、いかがでしょうか?」って適度にフォローする。
しつこすぎない程度に、関心を示し続ける。
進言が通らなかった時の対処法
理由を理解する
なぜ進言が通らなかったのか、理由を聞いてみる。「勉強のために理由を教えていただけませんか?」って。
予算の問題、上層部の方針、タイミングの問題など、いろんな理由があるはず。
代替案を考える
最初の提案が通らなくても、別のアプローチがあるかもしれない。「では、こういう方法はいかがでしょうか?」って代替案を提示する。
長期的な視点で考える
今回はダメでも、将来的には実現可能かもしれない。状況が変われば、同じ提案が通ることもある。
あきらめずに、チャンスを待つことも大切。
組織風土を変える進言
小さな成功を積み重ねる
最初から大きな変革を目指すんじゃなくて、小さな成功を積み重ねて信頼関係を築く。
「前回の提案、うまくいきましたね」「またいいアイデアがあったら聞かせて」って言われるようになったら、より大きな提案もしやすくなる。
仲間を作る
一人で進言するより、同僚も巻き込んで組織的に提案する方が効果的。「みんなで話し合った結果…」「スタッフ一同で考えまして…」って。
患者さんのメリットを強調
医療現場では、患者さんのメリットを強調すると説得力が増す。「患者さんの安全のために…」「より良いサービス提供のために…」って。
まとめ:進言は組織を良くする大切なスキル
上司への進言って、単なる意見の押し付けじゃなくて、組織をより良くするための建設的なコミュニケーション。相手の立場を理解して、Win-Winの関係を築くことが重要です。
薬局での経験を通じて学んだのは、進言するときは「批判」じゃなくて「提案」の姿勢が大事だってこと。現状を否定するんじゃなくて、より良い未来を一緒に作っていこうって気持ちで話す。
最初はうまくいかないかもしれないけど、継続してるうちに必ず上達します。相手のことを考えて、準備をしっかりして、適切なタイミングで伝える。これができれば、きっと良い結果につながるはず。
そして忘れちゃいけないのは、進言が通らなくても落ち込む必要はないってこと。組織にはいろんな事情があるし、タイミングもある。一度ダメでも、別の機会に再チャレンジすればいい。
「言いたいことがあるけど、上司に言いにくい」って悩んでる人は、ぜひこの記事を参考に実践してみてください。きっと職場がより良い方向に変わっていくと思います。
最後に、進言って勇気がいることだけど、それが組織の成長につながるってことを忘れずに。あなたの声が、きっと職場をより良くするきっかけになりますから。一緒に頑張りましょう!