毎日40人・年間1万人以上と会話しているRyoです。薬局で働いていると、「この人、なんかプレッシャー感じるな…」って患者さんもいれば、「この人には何でも相談できる」って思ってもらえる場合もあります。
「DMを送りたいけど、迷惑だと思われそうで怖い…」めちゃくちゃわかります。実際、現場でも「また来た」って思われる人と、「待ってました」って思われる人の違いを見てきました。
その違いって、実はアプローチの仕方なんです。
迷惑認定される人の共通点
なぜ「うざい」と思われるのか
現場で見てきた「避けられる人」の特徴:
- 相手の都合を考えない(忙しい時に長話)
- 一方的に話す(相手の反応を見ない)
- 自分のメリットしか言わない
- 距離感がおかしい(初対面なのに馴れ馴れしい)
- 断られても諦めない(しつこい)
これ、DMでも全く同じことが起きてるんですよね。
迷惑DMの典型パターン
パターン1: いきなり営業
初めまして!すごい商品があるんです!
絶対お役に立てるので、ぜひ購入を
検討してください!
パターン2: 過度な馴れ馴れしさ
お疲れさま〜!
いつも投稿見てるよ〜!
今度一緒に飲まない?
パターン3: 長文すぎる自己紹介
私は○○で生まれ育ち、学生時代は△△を
専攻し、現在は□□の仕事をしており…
(延々と自分の話が続く)
迷惑認定を避ける「段階的アプローチ」
関係構築の5段階プロセス
現場での患者さんとの信頼関係構築と同じで、DMも段階を踏むことが重要:
段階1: 認知・興味
相手に「この人、どんな人だろう?」と思ってもらう
段階2: 信頼・安心
「この人なら大丈夫そう」と思ってもらう
段階3: 関心・共感
「この人の話、面白そう」と思ってもらう
段階4: 検討・評価
「この人の提案、考えてみよう」と思ってもらう
段階5: 決断・行動
実際にアクションを取ってもらう
段階別アプローチ方法
段階1での適切なアプローチ
初めてご連絡させていただきます。
○○について投稿されていた内容に
共感し、メッセージさせていただきました。
お忙しい中失礼いたします。
○○と申します。
段階2-3での関係深化
先日はご返信ありがとうございました。
○○の件、とても勉強になりました。
実は私も同じような経験があり、
もしよろしければ情報共有させて
いただければと思います。
初回挨拶の黄金テンプレート
万能型初回挨拶フォーマット
現場での初対面の患者さんへの声かけと同じ構造:
【自己紹介】
初めてご連絡させていただきます。
○○と申します。
【接点・理由】
○○について投稿されていた内容を拝見し、
とても共感いたしました。
【簡潔な要件】
△△について情報交換できればと思い、
ご連絡させていただきました。
【相手への配慮】
お忙しい中恐縮ですが、
お時間のある時にお読みいただければ幸いです。
【締め】
どうぞよろしくお願いいたします。
シーン別カスタマイズ例
ビジネス関係者へ
初めてご連絡させていただきます。
△△会社で○○を担当しております□□と申します。
貴社の○○への取り組みについて
LinkedInで拝見し、大変感銘を受けました。
弊社でも同様の課題を抱えており、
お時間許すときに情報交換させて
いただければと思います。
突然のご連絡失礼いたしました。
ご検討のほど、よろしくお願いいたします。
インフルエンサーへ
初めてご連絡させていただきます。
いつも投稿を楽しみにしている○○と申します。
昨日の○○についての投稿、
まさに私が悩んでいることでした。
もしよろしければ、○○について
詳しく教えていただくことは可能でしょうか?
お忙しい中恐縮ですが、
よろしくお願いいたします。
相手を不快にさせない距離感の作り方
敬語レベルの調整法
初回〜3回目: 完全敬語
4回目以降: 相手の文体に合わせて少しずつカジュアルに
現場でも、最初は丁寧語で話しかけて、患者さんの反応を見ながら距離を調整します。DMも全く同じです。
相手の反応を読む方法
積極的な反応のサイン
- 長文で返してくれる
- 質問を返してくれる
- 絵文字やスタンプを使ってくれる
- 自分の話もしてくれる
消極的な反応のサイン
- 短文での返事
- 事務的な内容
- 質問には答えるが、質問し返さない
- 返信に時間がかかる
危険な反応のサイン
- 返信がない(2回以上)
- 「忙しい」を強調される
- 明らかに避けられている
距離感を間違えたときの対処法
もし相手が引いてしまったら:
先日は失礼いたしました。
私の連絡が頻繁すぎたかもしれません。
○○様のお時間を大切にしたいので、
今後は控えさせていただきます。
何かお手伝いできることがあれば
いつでもお声がけください。
素直に謝って、一歩引くことで関係修復の可能性も出てきます。
中間フォローの効果的な方法
価値提供型フォロー
相手から何かをもらうのではなく、まず与える:
先日お話しした○○の件で、
参考になりそうな記事を見つけました。
(URL添付)
お役に立てば幸いです。
返信は不要ですので、お時間のある時に
ご確認ください。
共感・応援型フォロー
○○の件、うまくいったとのこと、
おめでとうございます!
私も同じような経験があるので
とても嬉しいです。
引き続き応援しています。
質問・相談型フォロー
以前教えていただいた○○、
実践してみました。
△△の部分で少し悩んでいるのですが、
もしお時間あるときにアドバイス
いただけないでしょうか?
お忙しいときは全く急ぎませんので。
クロージングの黄金パターン
ソフトクロージング(圧をかけない)
もしご興味がございましたら、
お気軽にお声がけください。
特に急ぎませんので、
お時間のある時で大丈夫です。
選択肢提示型クロージング
もしよろしければ:
A) 詳細な資料をお送りする
B) 短時間の電話でご説明する
C) また別の機会にする
どちらでもお気軽にお選びください。
期限設定型クロージング(ただし強制感なく)
○○の件、もしご検討いただけるようでしたら
来週末まででお返事いただければと思います。
もちろん、タイミングが合わなければ
また改めてご相談させていただきます。
しつこくならない継続コンタクト術
3回ルール
同じ内容での連絡は最大3回まで:
- 1回目: 初回提案
- 2回目: 追加情報提供
- 3回目: 最終確認
3回目でも反応がなければ、いったん引く。
価値提供継続法
毎回同じ提案をするのではなく:
- 1回目: 基本提案
- 2回目: 関連情報提供
- 3回目: 別の角度からのメリット提示
- 1ヶ月後: 全く違う価値提供
季節・タイミング活用法
新年あけましておめでとうございます。
昨年は大変お世話になりました。
○○の件、新年度になったタイミングで
改めてご相談させていただければと思います。
今年もよろしくお願いいたします。
拒否された時の大人な対応
断られた時の模範回答
お忙しい中、ご丁寧にお返事いただき
ありがとうございました。
タイミングが合わず残念ですが、
貴重なお時間をいただき恐縮でした。
また機会がございましたら
その時はよろしくお願いいたします。
○○様のますますのご活躍を
お祈りしております。
関係を完全に断たない工夫
承知いたしました。
もし将来的に状況が変わりましたら
いつでもお声がけください。
それまでは○○様の活動を
陰ながら応援させていただきます。
迷惑認定を避けるチェックリスト
送信前チェックリスト
- 自分の都合だけ書いていないか
- 相手のメリットは明確か
- 距離感は適切か
- 一方的な内容になっていないか
- 返信しやすい内容か
- プレッシャーをかけていないか
- 敬語レベルは適切か
継続的な関係チェックリスト
- 相手の反応を見て調整しているか
- 価値提供を意識しているか
- 一方的になっていないか
- 適切な頻度を保てているか
- 相手の状況を配慮しているか
まとめ:相手の立場に立った思いやりが全て
迷惑認定されないDMの本質は、結局「相手への思いやり」なんです。現場での患者さんとのやりとりも同じで、自分の都合を押し付けるのではなく、相手の立場に立って考えることが何より大切。
最初は慎重すぎるくらいでちょうどいいんです。距離感に迷ったら、「もし自分がこのメッセージを受け取ったらどう思うか?」を考えてみてください。
そして何より、断られても全然問題ありません。それは「迷惑」ではなく、単にタイミングや状況が合わなかっただけ。大人な対応をすることで、逆に印象が良くなることもあります。
焦らず、段階的に、相手のペースに合わせて関係を築いていきましょう。