毎日40人・年間1万人以上と会話しているRyoです。薬局での接客って、緊張する場面が多いんですよね。
新しい患者さんとの初対面、難しい質問をされた時、クレーム対応…。緊張すると声が震えたり、早口になったり、思うようにコミュニケーションが取れません。
でも呼吸と姿勢を意識するだけで、驚くほど緊張がほぐれるんです。今日は年間1万人との接客で身につけた、実践的なリラックステクニックをお話しします。
なぜ緊張すると接客に影響するのか?
緊張すると、体にこんな変化が起こります:
身体的変化:
- 呼吸が浅くなる
- 心拍数が上がる
- 筋肉が硬くなる
- 声が高くなる
- 手が震える
コミュニケーションへの影響:
- 早口になる
- 声が小さくなる
- 表情が硬くなる
- アイコンタクトが取れない
- 説明が不明確になる
私も新人の頃は、患者さんから難しい質問をされると、息が浅くなって声が震えちゃって。「この薬剤師、大丈夫?」って思われてるのが表情からわかるんです。
でも呼吸と姿勢のコントロール法を覚えてから、どんな場面でも落ち着いて対応できるようになりました。
基本の呼吸法「4-7-8呼吸法」
これは接客前にできる、すげー効果的な呼吸法です。
やり方:
- 4秒間で鼻から息を吸う
- 7秒間息を止める
- 8秒間で口からゆっくり息を吐く
ポイント:
- 吸う時はお腹を膨らませる
- 吐く時は「ふー」っと音を立てても良い
- 3回繰り返す
朝の開局準備の時や、忙しい患者さんの対応前に、洗面所やバックヤードで1分間やってます。これだけで心拍数が落ち着いて、冷静になれます。
接客中にできる「ゆっくり呼吸」
接客の最中は、4-7-8呼吸はできません。でも意識的に呼吸をゆっくりするだけでも効果があります。
やり方:
- 話す前に1回、深く息を吸う
- 説明の合間に、自然に深呼吸
- 相手が話している時に、呼吸を整える
80代のおじいちゃんから薬について厳しい質問をされた時、「少々お調べします」って言って、その間に深呼吸。それだけで落ち着いて、適切な回答ができました。
緊張をほぐす姿勢の作り方
1. 基本姿勢「アンカリング」
足裏をしっかり床につけて、地面に根を張るイメージです。
立ち姿勢:
- 足を肩幅に開く
- 足裏全体を床につける
- 膝の力を抜く
- 背筋を自然に伸ばす
座り姿勢:
- 椅子に深く座る
- 足裏を床にしっかりつける
- 背もたれに軽く背中をつける
2. 肩の力を抜く「肩ストン」
緊張すると、無意識に肩に力が入ります。
やり方:
- 大きく息を吸いながら肩を上に上げる
- 3秒間キープ
- 息を吐きながら肩をストンと落とす
これを患者さんを呼ぶ前に、カウンターの後ろでさりげなくやってます。
3. 「ニュートラルポジション」
体の中心軸を意識した、最も安定する立ち方です。
チェックポイント:
- 頭のてっぺんから糸で引っ張られているイメージ
- 顎を軽く引く
- 肩の力を抜く
- 腕は自然に下ろす
- 重心は足の真ん中
シチュエーション別リラックス法
初回患者さんの対応前
準備:
- 処方箋を確認しながら4-7-8呼吸
- 肩ストンを1回
- 笑顔を作る練習
- 「今日も良い接客をしよう」と心の中で唱える
クレーム対応前
準備:
- 深呼吸を3回
- アンカリング姿勢を確認
- 「相手の気持ちを理解しよう」と心を整える
- 表情を穏やかに
忙しい時間帯の対応
短時間リセット法:
- 患者さんを呼ぶ前に1回深呼吸
- 肩の力を抜く
- 足裏の感覚を確認
- 口角を少し上げる
緊張タイプ別対処法
声が震える人
対処法:
- 話す前に必ず深呼吸
- 普段より少し低めの声を意識
- 口の動きをゆっくりに
- 水分をこまめに取る
早口になる人
対処法:
- 話すスピードを意識的に半分に
- 句読点で必ず息継ぎ
- 相手の目を見て話す
- 重要な部分は特にゆっくり
手が震える人
対処法:
- 両手を軽く組む
- 薬袋やお薬手帳を持つ
- カウンターに軽く手をつく
- 深呼吸で全身の力を抜く
頭が真っ白になる人
対処法:
- 「少々お待ちください」で時間を作る
- 深呼吸で酸素を脳に送る
- 基本の説明パターンを思い出す
- 足裏の感覚で現実に戻る
日常でできる緊張耐性の向上法
朝のルーティン
開局前の5分間:
- 4-7-8呼吸を3セット
- 肩ストンを3回
- 姿勢チェック
- 今日の目標を1つ決める
休憩時間の活用
昼休みのリフレッシュ:
- 外の空気を吸う(可能なら)
- ストレッチで体をほぐす
- 午後の心構えを整える
- 緊張した場面があれば振り返り
就寝前のリラックス
1日の疲れを取る:
- 今日うまくいった接客を思い出す
- 緊張した場面の改善点を考える
- 明日への前向きな気持ちを作る
- ゆっくり呼吸で入眠準備
呼吸・姿勢以外のサポート法
心理的準備
ポジティブな自己暗示:
- 「私は患者さんの役に立てる」
- 「今日も良いコミュニケーションを取ろう」
- 「緊張しても大丈夫、深呼吸すれば落ち着く」
物理的サポート
環境の整備:
- 水分補給用のペットボトルを用意
- のど飴を常備
- 清潔なハンカチで汗を拭く
- 快適な靴で足の疲れを軽減
実際の効果と変化
呼吸と姿勢を意識するようになってから、明らかに変化がありました。
変化の例:
- 緊張した時の回復が早くなった
- 声の震えがほとんどなくなった
- 患者さんから「落ち着いてて安心」と言われるように
- クレーム対応がスムーズになった
- 1日の疲れが軽減された
特に印象的だったのが、初回来局の患者さんから「緊張してたけど、薬剤師さんが落ち着いてるから安心した」って言われた時です。
まとめ:心と体を整えて最高の接客を
緊張って、完全になくす必要はないんです。適度な緊張は集中力を高めてくれます。
ポイントまとめ:
- 基本の4-7-8呼吸法を覚える
- 接客中はゆっくり呼吸を意識
- アンカリング姿勢で安定感を
- 肩の力を抜く習慣をつける
- 日常的にリラックス法を実践
呼吸と姿勢をコントロールできれば、どんな緊張場面でも冷静に対応できます。患者さんにとっても、落ち着いた薬剤師の方が安心してもらえるはずです。
私も毎日実践してる方法なので、ぜひ明日からの接客で試してみてください。最初は意識しすぎて疲れるかもしれませんが、続けてるうちに自然にできるようになりますよ!