毎日40人・年間1万人以上と会話しているRyoです。今日も薬局のカウンターで患者さんと話していたら、何気ない一言で空気がピリッとする瞬間がありました。こちらは確認のつもりでも、言い方を間違えると「否定された」と受け取られるんですよね。そんなときに救ってくれるのが、相手を否定しない表現です。面倒くさがりな僕でも現場で使い続けてきた言葉選びのコツを、経験談まじりでお届けします。
相手を否定しない会話がなぜ大事か
否定が生む見えない壁
医療の現場では、患者さんの言葉を訂正する場面が多々あります。でも「それは違いますよ」なんてストレートに否定すると、瞬時に心のシャッターが下りる。以前、薬の飲み方を間違えていた方に「間違えてます」と言ってしまったら、「そんなわけないだろ」と感情的になられてしまったことがありました。こちらとしては善意でも、否定の言葉は相手の自尊心を直撃します。
否定しない表現が信頼に変わる
否定せずに言い換えられると、相手は「受け入れてもらえた」と感じます。「そう考えることもありますが、こういう飲み方も効果的ですよ」と添えるだけで、相手の表情がふっと和らぐ。僕がいつも驚くのは、人は肯定されると素直になるということ。小さな言い換えで会話がここまでスムーズになるのかと、毎回ちょっと感動します。
否定を避ける言葉選びのコツ
否定形ではなく提案形
「〜じゃない」「ダメ」などの否定語は避け、提案の形に言い換えます。例えば「この薬は夜飲んではいけません」と言う代わりに「この薬は朝飲むと体に合いやすいですよ」と提案する。少し回りくどいですが、面倒くさがりの僕でも慣れればサクッと変換できるようになりました。
クッション言葉を挟む
「もしよかったら」「差し支えなければ」などのクッション言葉は最強です。僕が新人のころは「面倒だな」と思いながらも使っていましたが、これがあるだけで相手の反応が全然違う。意見がぶつかりそうなときほど、一呼吸置いてから言葉を挟むと衝突を回避できます。
共感の一言を添える
否定する代わりに共感する。「そう感じるのももっともです」「なるほど、そういう考え方もありますね」と受け止めるだけで、相手は安心します。昔、夜勤明けでイライラしていた患者さんにそう伝えたら、「聞いてくれてありがとう」と言われてビックリしました。共感は面倒だけど、効き目は抜群です。
実践例:薬局でのひとコマ
例1: 飲み忘れが多い患者さん
「また飲み忘れたんだよ」と打ち明けるおじいちゃん。ここで「またですか」と否定的に返すと気まずい雰囲気になります。僕は「忙しいと忘れちゃいますよね。もしよかったら、薬を飲む時間にアラームをセットしてみませんか」と提案。すると「それならできそうだ」と前向きな返事をもらえました。
例2: 効かないと訴える患者さん
「全然効かない」と怒る患者さんに、「効いてるはずです」と否定したら確実に衝突します。代わりに「効果を感じにくいと不安になりますよね。飲み方を一緒に確認してみましょうか」と共感しつつ提案。面倒くさいけど丁寧に話すと、最後は「ありがとう」と笑顔になってくれることが多いです。
まとめ:否定しない言葉で会話が楽になる
否定しない表現は、相手の心を守るクッションみたいなもの。少し回りくどくて面倒でも、衝突を防ぎ、信頼関係を築く近道です。薬局だけでなく、家族や職場のコミュニケーションにも応用できます。今日紹介したコツを意識して、日々の会話をちょっとだけ滑らかにしてみてください。マジで世界が変わりますから。