毎日40人・年間1万人以上と会話しているRyoです。薬の説明って、内容も大切ですが、実は表情と声のトーンの方が信頼感に与える影響が大きいんです。
同じ説明をしても、表情が硬かったり声が小さかったりすると、患者さんは「この人、大丈夫かな?」って不安になっちゃいます。
今日は年間1万人との接客でわかった、表情と声で信頼感を高める具体的な方法をお話しします。
非言語コミュニケーションの威力
心理学の研究で「メラビアンの法則」っていうのがあります。
人の印象を決める要素は:
- 言葉の内容:7%
- 声のトーン:38%
- 表情・しぐさ:55%
つまり、話の内容より見た目と声の方が圧倒的に重要なんです。
私も新人の頃は、薬の知識ばかり勉強してました。でも患者さんに「この薬剤師、頼りないな」って思われることが多くて。先輩に「Ryoくん、表情が硬いよ」って言われて、初めて気づいたんです。
信頼される表情の作り方
1. 基本の笑顔は「口角を上げる」
作り笑いじゃなくて、自然な笑顔のコツは口角を少し上げることです。
練習方法:
- 鏡を見ながら「ありがとうございます」と言う
- 口角を意識的に上げる
- 目尻も少し下がるような自然な笑顔を意識
70代の田中さんに「Ryoくんは見てるだけで安心するわ」って言われた時、すげー嬉しかったです。表情って、こんなに相手に影響するんだなって実感しました。
2. 目を見て話す(アイコンタクト)
これ、当たり前だけど意外とできてない人が多いんです。
アイコンタクトのコツ:
- 相手の両目の間を見る
- 3秒見て、1秒そらす
- 処方箋を見る時も、時々目を合わせる
- 話し始めと終わりは必ず目を見る
3. 表情に変化をつける
ずっと同じ表情だと機械的に見えちゃいます。
表情のバリエーション:
- 説明時:真剣な表情
- 理解してもらえた時:安心した笑顔
- 質問を受けた時:関心を示す表情
- お見送り時:温かい笑顔
信頼される声のトーンの作り方
1. 適切な声の高さ
男性は普段より少し高めに、女性は少し低めにすると、安心感を与えられます。
声の高さの目安:
- 緊張している患者さん:温かみのある中低音
- 高齢者の方:はっきりとした中音
- 子ども連れの方:明るい中高音
2. 話すスピードを調整
相手に合わせてスピードを変えることが重要です。
スピード調整の例:
- 高齢者:普通の70%のスピード
- 忙しそうな人:普通の110%のスピード
- 初回の患者さん:普通の80%のスピード
60代の山田さんに初回薬の説明をする時、いつもよりゆっくり話したら「わかりやすい説明でした」って言ってもらえました。
3. 声の大きさ(音量)
薬局は他の患者さんもいるから、適切な音量が大切です。
音量の目安:
- 通常の説明:相手にだけ聞こえる程度
- 重要なポイント:少し大きめ
- プライベートな内容:より小さめ
シチュエーション別の表情・声
初回患者さんの場合
表情:
- 温かい笑顔で迎える
- 不安そうな表情をキャッチしたら、より安心感のある笑顔
声:
- 明るく、はっきりとした声
- 「初めまして」は特に温かいトーンで
高齢者の患者さんの場合
表情:
- 敬意を込めた穏やかな表情
- 話を聞く時は真剣な表情
声:
- 少し大きめ、はっきりとした発音
- ゆっくりとしたペース
忙しそうな患者さんの場合
表情:
- 効率的でありながら丁寧さを保った表情
- 急かさず、でもスムーズな印象
声:
- テキパキとしたトーン
- 要点を明確に
子ども連れの患者さんの場合
表情:
- 親御さんには共感の表情
- お子さんには優しい笑顔
声:
- 親御さんには理解しやすい落ち着いたトーン
- お子さんには明るい声
体調や感情の管理法
疲れている時の対処法
疲れてると、どうしても表情が硬くなりがちです。
対処法:
- 患者さんを呼ぶ前に深呼吸
- 意識的に口角を上げる
- 「今日も患者さんの役に立てる」と心の中で唱える
イライラしている時の対処法
前の患者さんとのやりとりでイライラしても、次の患者さんには関係ありません。
リセット方法:
- 3秒間目を閉じる
- 「新しい患者さん、新しいスタート」と心の中で言う
- 笑顔を作ってから患者さんを呼ぶ
実践的なトレーニング方法
1. 鏡を使った練習
朝の準備時:
- 鏡に向かって「おはようございます」
- 表情をチェック
- 口角が上がっているか確認
休憩時間:
- 薬の説明のロールプレイ
- 表情の変化を意識
2. 声の録音練習
スマホで自分の声を録音して客観的にチェック。
チェックポイント:
- 聞き取りやすいか
- 感じの良いトーンか
- スピードは適切か
3. 同僚からのフィードバック
「今の説明、表情はどうでした?」って素直に聞いてみる。
客観的な意見をもらうことで、自分では気づかない癖がわかります。
患者さんからの反応の変化
表情と声を意識するようになってから、患者さんの反応が明らかに変わりました。
変化の例:
- 「ありがとう」の言葉が増えた
- 薬以外の相談をしてくれるようになった
- 「いつもの薬剤師さんはいますか?」と指名されるように
- クレームが減った
特に印象的だったのが、80代のおばあちゃんから「あなたの顔を見てると、薬を飲むのが楽しみになるわ」って言われた時です。表情って、こんなに人に影響を与えるんだなって改めて実感しました。
まとめ:表情と声は最高のコミュニケーションツール
薬の知識も大切ですが、表情と声は患者さんとの信頼関係を築く最初のステップです。
ポイントまとめ:
- 自然な笑顔を心がける
- 相手の目を見て話す
- 声のトーンを相手に合わせる
- シチュエーションに応じて調整
- 日々の練習とセルフチェック
特別なスキルは必要ありません。毎日の積み重ねで、確実に変われます。
私も最初は意識しすぎて不自然になったりしましたが、続けてるうちに自然にできるようになりました。患者さんとのコミュニケーションが変わると、薬剤師の仕事がもっと楽しくなりますよ!
明日からの接客で、ぜひ表情と声を意識してみてください。きっと患者さんの反応が変わるはずです!