ホウレンソウ、できてるつもりでできてない
毎日40人・年間1万人以上と会話しているRyoです。薬局での業務を通じて、チームワークの基本であるホウレンソウ(報告・連絡・相談)の大切さを痛感してます。
「ちゃんと報告してるのに上司に怒られる」「連絡したつもりなのに伝わってない」「相談しにくい雰囲気がある」って悩み、めちゃくちゃよく聞きます。私も最初の頃は、報告のタイミングが悪くて怒られたり、大事な情報を伝え忘れて患者さんに迷惑をかけちゃったり…
でも正しいホウレンソウのやり方を覚えてから、職場の雰囲気がガラッと変わりました。ミスも減るし、チーム全体の効率も上がる。これはマジで重要なスキルです。
ホウレンソウってそもそも何?
報告・連絡・相談の違い
意外と混同されがちですが、この3つには明確な違いがあります。
報告(Report): 上司や関係者に、進捗状況や結果を伝えること
連絡(Communication): 情報を共有すること
相談(Consultation): 判断に迷った時にアドバイスを求めること
薬局での例だと:
- 報告:「昨日の在庫確認、完了しました」
- 連絡:「○○薬が欠品になる予定です」
- 相談:「この処方箋、解釈に迷うんですが…」
なぜホウレンソウが重要?
チーム医療の薬局では、情報共有が患者さんの命に関わることもあるんです。「知ってると思った」「誰かが伝えてくれると思った」では済まない。
実際、薬の副作用情報を共有し忘れて、患者さんに不適切な服薬指導をしそうになったことがありました。そんな経験から、ホウレンソウの重要性を身をもって感じてます。
効果的な「報告」のやり方
結論ファーストで簡潔に
上司や同僚は忙しい。だから結論から先に伝える。「昨日お願いされた在庫確認ですが、完了しました。問題点が2つあります」みたいに。
詳細は後から補足すればいい。まずは「何が起こったか」「今どうなってるか」を最初に伝える。
5W1Hを意識する
Who(誰が)、What(何を)、When(いつ)、Where(どこで)、Why(なぜ)、How(どのように)を整理してから報告する。
薬局での実例:
「田中さん(Who)が、血圧の薬(What)を昨日(When)、当薬局で(Where)、飲み忘れが心配で(Why)、一包化に変更希望(How)されました」
タイミングを見計らう
相手が超忙しい時に長々と報告するのはNG。「お忙しいところ恐縮ですが、簡単にご報告があります」って前置きして、相手の様子を見る。
緊急性がある場合は別だけど、基本的には相手の都合を考える。これだけで印象がだいぶ変わります。
的確な「連絡」のコツ
必要な人に必要な情報を
全員に全ての情報を流す必要はない。でも必要な人に必要な情報が届かないのも問題。誰に何を伝えるべきか、しっかり考える。
薬局での例:
- 在庫情報 → 発注担当者、調剤担当者
- 患者情報 → 担当薬剤師、管理薬剤師
- システム障害 → 全スタッフ
伝達手段を使い分ける
口頭、メール、掲示板、チャット…いろんな手段があるから、内容に応じて使い分ける。
- 緊急性が高い → 直接口頭で
- 記録に残したい → メールで
- 全員が知る必要 → 掲示板に
- 簡単な確認事項 → チャットで
確実に伝わったか確認する
「伝えた」と「伝わった」は違う。相手がちゃんと理解してるか、確認まで含めて連絡の責任。
「今お伝えした件、何かご質問はありますか?」「確認のため復唱していただけますか?」みたいに、相手の理解度をチェックする。
上手な「相談」の進め方
自分なりの考えを持って相談する
「どうしたらいいですか?」だけじゃダメ。「私はAとBの方法を考えたんですが、どちらがよろしいでしょうか?」って、自分なりの案を持って相談する。
相手も答えやすいし、「この人はちゃんと考えてるな」って印象を持ってもらえる。
相談のタイミング
判断に迷ったら、早めに相談。「もう少し考えてから…」って思ってるうちに、問題が大きくなることもある。
でも些細なことで頻繁に相談するのも考えもの。緊急度と重要度を考えて、適切なタイミングを見極める。
情報を整理してから相談
「えーっと、何から説明すればいいか…」じゃなくて、相談内容を整理してから話しかける。
- 現在の状況
- 何に困ってるか
- 自分なりの案
- いつまでに判断が必要か
この辺りを整理しておくと、スムーズに相談できる。
シーン別ホウレンソウ実践法
問題が発生した時
悪い例:
「すみません、大変なことになりました…えーっと、どこから説明すれば…」
良い例:
「申し訳ございません。処方箋の入力でミスが発生しました。患者さんには影響ありませんが、確認をお願いします」
まずは結論と影響度を伝える。詳細は後から説明すればいい。
進捗を報告する時
悪い例:
「在庫確認、だいたい終わりました。まあ、大丈夫だと思います」
良い例:
「在庫確認完了しました。全体的に問題ありませんが、○○薬の残量が少ないので、来週までに発注が必要です」
曖昧な表現は避けて、具体的に報告する。次に何をすべきかも伝える。
新しいアイデアを提案する時
悪い例:
「なんとなく思ったんですけど、○○したらどうでしょうか?」
良い例:
「服薬指導の効率化についてご相談があります。○○の方法を試したところ、時間が30%短縮できました。全体で導入してはいかがでしょうか?」
根拠とデータを示して提案する。
ホウレンソウがうまくいかない原因
心理的な障壁
「怒られるかも」「忙しそうだから…」「こんなことで相談して大丈夫?」って不安になって、ホウレンソウを避けちゃうパターン。
でも問題を放置する方がよっぽどリスクが高い。早めに相談した方が、解決策も見つかりやすいし、相手も助けやすい。
完璧主義
「完全に理解してから報告しよう」「全部調べてから相談しよう」って思ってるうちに、タイミングを逃すパターン。
完璧である必要はない。現時点での状況を正確に伝えることの方が大事です。
相手への配慮不足
自分の都合だけで報告・連絡・相談してしまうパターン。相手の状況や立場を考えずに話しかけちゃう。
「今お時間よろしいですか?」「簡単にご報告させてください」って、相手への配慮を示すことが大切。
ホウレンソウを受ける側の心得
聞く姿勢を示す
部下や同僚がホウレンソウしやすい雰囲気を作るのも大事。「忙しそう」「機嫌悪そう」って思われると、相談しにくくなる。
「お疲れさま。どうしたの?」って声をかけるだけで、相談しやすくなります。
否定から入らない
「なんでそんなことしたの?」「前にも言ったじゃん」って否定から入ると、相手は委縮しちゃう。
まずは状況を理解することから始める。責めるのは問題が解決してからでも遅くない。
フィードバックを返す
報告や相談を受けたら、何らかのフィードバックを返す。「ありがとう」「理解した」「こうしてみて」って、相手に反応を示す。
無反応だと、相手は「伝わったのかな?」って不安になる。簡単でいいから、反応を示すことが大切。
デジタルツールを活用したホウレンソウ
チャットツールの使い分け
Slack、Teams、LINEWORKSなど、いろんなチャットツールがありますが、使い分けが重要。
- 緊急連絡:電話や直接対話
- 日常業務:チャット
- 正式な報告:メール
- 共有事項:グループチャット
情報の見える化
進捗管理ツールや共有カレンダーを使って、チーム全体の状況を見える化する。そうすると個別のホウレンソウも効率的になる。
薬局でも、在庫状況や患者情報をシステムで共有することで、口頭でのやりとりが減って効率が上がりました。
記録の重要性
口頭でのやりとりも大事だけど、重要な情報は記録に残す。後から確認できるし、責任の所在も明確になる。
「先ほどお話しした件、メールでも送らせていただきます」って、記録に残すクセをつける。
チーム全体でホウレンソウを向上させる方法
定期的な情報共有の場
朝礼、夕礼、定期ミーティングなど、情報共有の場を設ける。みんなが集まる時間を作ることで、自然とホウレンソウの機会が増える。
薬局でも、朝の申し送りと夕方の振り返りで、その日の重要な情報を共有してます。
ホウレンソウのルール作り
「こういう場合は必ず報告する」「この情報は全員に連絡する」みたいなルールを明文化する。
曖昧だと人によって判断が変わっちゃうから、ある程度のガイドラインは必要です。
成功事例の共有
ホウレンソウがうまくいった事例を共有する。「○○さんのおかげで大きなミスを防げた」「早めの相談で効率的に解決できた」みたいに。
成功体験があると、みんなもホウレンソウの価値を実感してくれます。
ホウレンソウで避けるべきNG行動
一方的な報告
相手の状況を考えずに、一方的にベラベラ話すのはNG。相手が理解してるか、質問はないか、時々確認しながら話す。
感情的な相談
「もうどうしていいかわからない!」って感情的になって相談するのも問題。まずは冷静になって、事実を整理してから相談する。
責任逃れの報告
「○○さんがやったことなので…」「私は関係ないんですが…」みたいに、責任逃れをするような報告はダメ。
事実は事実として伝えつつ、自分の責任範囲は明確にする。
タイミング無視の連絡
会議中、接客中、緊急対応中に重要じゃない連絡をするのはNG。相手の状況を見て、適切なタイミングを選ぶ。
まとめ:ホウレンソウはチームワークの基本
ホウレンソウって、単純そうに見えて実は奥が深い。相手への配慮、タイミング、内容の整理、フォローアップまで含めて、総合的なコミュニケーション能力が求められます。
薬局での経験を通じて学んだのは、ホウレンソウがうまくいくとチーム全体のパフォーマンスが格段に向上するってこと。ミスが減る、効率が上がる、職場の雰囲気も良くなる。
最初はぎこちなくても、意識して続けてるうちに必ず上達します。「報告・連絡・相談」のそれぞれの特性を理解して、相手に応じた伝え方を心がける。
そして忘れちゃいけないのは、ホウレンソウは一方通行じゃないってこと。受ける側の姿勢も大切だし、チーム全体で良い循環を作っていくことが重要です。
「ホウレンソウなんて当たり前でしょ」って思わずに、改めて自分のやり方を見直してみてください。きっともっと良いチームワークが築けるはずです。一緒に頑張りましょう!
最後に、薬局という医療現場で働いてて思うのは、ホウレンソウが患者さんの安全にも直結するってこと。だからこそ、みんなで意識を高めて取り組んでいければと思ってます。